譜読み

よくこんな相談を受けます。

「子供が譜読みが苦手だけれど、私が譜読みができないから子供の練習に付き合ってあげられない」

 

一方でこんな相談も受けます。

「経験があって、間違いが分かってしまうので、練習の時にどこまで

突っ込んで言ってあげたらいいか分からない」

 

ご両親が経験がある場合は、「本人が分かるしかないので、

そんなに言わなくても大丈夫です」と言います。

 

私も子供に対して「なぜそんな音になる!?」とイライラしてしまうのですが、極力子供の練習には付き合わず、(付き合うとほぼ喧嘩になってしまいます(;^_^A)先生にお任せしています。

親が子供にピアノを教えるのはとても難しいなぁと感じる日々です。

 

前者の親御さんには「結局のところ子供さんが

自分で読むのを乗り越えないといけない」とアドバイスします。

譜読みが苦手と思っている子は、読めない、と最初から脳をシャットダウン

している感じがします。

 

生徒さんには譜読みが苦になって欲しくないので、

特に初心者の生徒さんには、

ゲーム感覚で音符に慣れるようなレッスンをしています。

 

音楽教室で教えていたころ、小5くらいでグループレッスンから

引き継いだ男の子がいました。

とにかく譜読みが苦手で、全部自分で音名を書いてくる子でした。

「それだといつまで経っても譜読みができないよ」と言ってもダメで、

学校の伴奏の「大地讃頌」だったかな、和音が多い伴奏の楽譜ですら

全部音名を書いていてびっくりしました。

そのまま譜面は読めないまま中学でやめてしまったのですが、

高校2年の時に戻ってきて「音大に行きたい」と言い出しました。

「え!?」とびっくりしましたが、そこからピアノやソルフェージュを

頑張り、いつのまにか譜読みもできるようになり、

音大の作曲科に進学し、大学院まで行きました。

 

今、彼は何をしているのかなぁ。

 

何を言いたいかというと、人は目標があれば変われるのだという事。

譜読みはコツをつかみ、繰り返してやっていけば

必ず読めるようになります。